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現存するアメリカの自動車メーカー一覧|主要グループ・独立系・商用特殊車 【2025年版】

■はじめに

アメリカ合衆国は、世界最大級の自動車産業国として多様なメーカーが存在しています。中でも、ゼネラルモーターズ(GM)やフォードといった長い歴史を持つ老舗から、テスラやリヴィアンといった新興EVメーカー、さらには商用・特殊車両の専業メーカーまで、業態は多岐にわたります。

本記事では、**現在も事業継続中の「現存自動車メーカー」**に限定し、主要グループ別・業種別に網羅的にまとめました。読者が市場構造や企業の位置づけを直感的に理解できるよう、グループごとの表形式で掲載しています。


■主要グループ傘下のブランド

以下は、アメリカ国内で活動する大手グループ企業とその傘下ブランドです。設立年や事業の中心となる車種の傾向も併記しています。

📊 アメリカの主要自動車グループとブランド一覧

グループ名本社所在ブランド名主な車種・カテゴリ
ゼネラルモーターズ (GM)米国・デトロイトChevrolet (シボレー)乗用車・SUV・ピックアップ
Cadillac (キャデラック)高級車
GMC (ジーエムシー)SUV・トラック
Buick (ビュイック)中高級セダン・SUV
フォード・モーター・カンパニー米国・デトロイトFord (フォード)大衆車・SUV・商用車
Lincoln (リンカーン)高級車
ステランティス (Stellantis) ※¹オランダ本社(米国法人あり)Chrysler (クライスラー)セダン・ミニバン
Dodge (ダッジ)スポーツ・マッスルカー
Jeep (ジープ)SUV・オフロード
Ram (ラム)ピックアップトラック

※¹ ステランティスは2021年にFCA(フィアット・クライスラー)とPSA(プジョー・シトロエン)が合併して誕生した多国籍企業。米国法人はジープやラムの開発拠点を継承。


■独立系メーカー(主に乗用車・SUV)

巨大資本に属さない独立系メーカーも、特にEV市場を中心に存在感を増しています。技術志向が強く、デザインやコンセプト面でも革新性が光るブランドが多いのが特徴です。

📊 アメリカの現存・独立系乗用車メーカー一覧

メーカー名設立年本社所在主なカテゴリ・特長
Tesla (テスラ)2003年カリフォルニア州EV・完全自社開発・量販化に成功
Rivian (リヴィアン)2009年カリフォルニア州→イリノイ州EVトラック・SUV、Amazon向け車両も製造
Lucid Motors (ルシッド)2007年カリフォルニア州高性能EVセダン(Lucid Airなど)
Fisker Inc. (フィスカー)2016年(再興)カリフォルニア州デザイン重視のEV、外部生産委託モデル
Bollinger Motors (ボリンジャー)2015年ミシガン州商用・民生EVトラック両方展開
Karma Automotive (カルマ)2014年カリフォルニア州フィスカー社の資産引継ぎ再建企業、PHEV等

■商用車・特殊車両メーカー(主要企業)

アメリカでは、大型トラック・スクールバス・軍用車両といった特殊用途車両を製造するメーカーも多数現存しています。中には外国資本傘下ながら、アメリカ国内で開発・製造を担うブランドも含まれます。

📊 アメリカの現存・商用・特殊車両メーカー一覧

メーカー名所属グループ/資本主な車種・特長
Peterbilt (ピータービルト)PACCAR大型トラック
Kenworth (ケンワース)PACCAR大型トラック
Navistar International (ナビスター)独立(※2021年からVW傘下)トラック・スクールバス
Freightliner (フレイトライナー)ダイムラー・トラック北米大型トラック(米国製造)
Mack Trucks (マック・トラックス)ボルボグループ大型トラック(米国製造)
Oshkosh Corporation (オシュコッシュ)独立軍用車(JLTV)・消防車等
IC Bus (ICバス)ナビスター傘下スクールバス
Thomas Built Buses (トーマスバス)ダイムラー・トラック北米スクールバス
Blue Bird Corporation (ブルーバード)独立スクールバス(老舗)
Morgan Olson (モーガン・オルソン)ワード・トラック傘下ステップバン・配送車
Workhorse Group (ワークホース)独立電動配送バン(軽量EV)
Lightning eMotors (ライトニング)独立EV商用車(改造ベース多)

⚙️ アメリカ自動車メーカーの主要な流れ(年代表)

年代出来事・トピック対象メーカー・グループ備考・補足
1903年フォード・モーター・カンパニー創業Ford現存メーカー中で最古級。T型で大量生産を先導
1908年ゼネラルモーターズ(GM)設立GM多数のブランド統合体として誕生(Buickを基礎に形成)
1925年クライスラー創業Stellantis(旧Chrysler)マックスウェル社を母体とした新興ブランド
1930年代〜40年代トラック・バス専業メーカーの形成進むMack, Freightliner ほか商用車市場が独自の系譜を築く
1980年代Chrysler、経営危機から政府救済Chryslerル・アイアコッカによる再建策が成功(Kカー)
1998年Daimler-BenzとChryslerが合併DaimlerChrysler独米統合企業へ(のちに解消)
2009年GM・Chryslerが経営破綻(リーマン後)GM、Chrysler連邦政府による支援、ブランド削減・再建へ
2009年Teslaがロードスターで量産開始Tesla小規模EVメーカーとして登場、のちに急成長
2010年GM再上場、体制再構築GMポンティアック・サターン等の整理
2014年フィスカーの資産がカルマとして再建Karma Automotive中国系投資でPHEV事業継続
2015年Stellantis前身FCA(フィアット+クライスラー)誕生Chrysler(FCA)伊米の自動車連合。ブランド維持
2021年Stellantis成立(FCA+PSA)Chrysler, Dodge, Jeep 等オランダ籍の多国籍大手が誕生。米国法人は継続運営
2021年〜Rivian、LucidなどEVスタートアップが市場参入Rivian, Lucid, Bollinger などEV技術+環境規制強化の追い風
2020年代商用車分野でもEV化が加速Workhorse, Lightning eMotors配送・バス・バン分野へのシフト拡大

■まとめ

アメリカの自動車メーカーは、「三大グループ体制」に加えて、新興EVメーカーや多用途車両専門企業など、多層的な構造を形成しています。
特にここ数年は、電動化や配送需要の拡大により、従来の業界構造が大きく変化しつつあります。今後の展望としても、新規参入と合併・再編の両軸で注目される市場です。


❓FAQ(よくある質問)

Q1. アメリカの「三大自動車メーカー」とは?
A1. 通常、ゼネラルモーターズ(GM)、フォード、ステランティス(旧クライスラー)が指されます。ステランティスは国際企業ですが、クライスラー系のブランドが米国拠点で継続しています。

Q2. テスラはGMやフォードと同じグループですか?
A2. いいえ、テスラは完全独立系のEVメーカーで、グループ企業には属していません。

Q3. 商用車やバス専業の企業も含まれますか?
A3. はい、本記事では、米国で実際に製造・販売を行う商用・特殊車両専業メーカーも一覧化しています。

Q4. ダイムラーやボルボ傘下の企業は「アメリカ企業」なのですか?
A4. 資本的には外国系ですが、開発・生産拠点がアメリカ国内にあり、米国市場向け主力製品を手がけているため、実質的なアメリカメーカーとして扱います。

Q5. これらの企業の将来は?
A5. EV化や自動運転技術の進展によって、既存大手も含めて再編・淘汰が進む可能性が高く、注目すべき成長分野です。


参考文献一覧

  1. U.S. Department of Transportation(米国運輸省)各種統計
  2. 各メーカー公式サイト(Tesla, GM, Ford, Rivian ほか)
  3. Automotive News(米国自動車業界専門誌)
  4. Statista(世界統計ポータル)「Global Automotive Market Share by Manufacturer 2024」
  5. Ward’s Auto Data(北米車両登録統計)

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